2014年3月3日月曜日

NISAの使い方

このエントリーをはてなブックマークに追加
昨日、株初心者から不満爆発 これじゃあ大損だ!NISAのバカヤロー少額投資非課税制度という記事が現代ビジネスで公開された。週刊現代2014年3月1日号に載った記事らしい。NISAのデメリットの説明は、「NISA デメリット」でググるとたくさん出てくる。この記事で紹介されているのは、それを踏まえずにNISAを使った典型例だ。

NISAのデメリットは、利益に課税しない代わりに損失にやさしくないことだ。だからNISAで損失を出してはいけない。確実に利益を出すのは無理でも、損失を出す確率を減らさないといけない。NISAの非課税期間は5年だが、5年後の非課税枠に移し替えることで10年間運用できる。つまり10年後に利益が出てさえいればいい。

以前、低迷相場のことは忘れようで説明したが、株価は本来、上下を繰り返しながら指数関数的に値上がりしていくものだ。ただし、個別の株式では10年以内に上場廃止するかもしれないし、日本市場ならかつてのように長期間低迷するかもしれない。しかし10年後に、先進国の株式市場全体が今より値下がりしているとは考えにくい。

このように5~10年の中長期投資を前提に考えて、自分で利益が出ると確信が持てる金融資産をNISAで購入すればいい。投資対象を分散した方が損失が出にくくなるので、購入するものは個別の株式ではなく投資信託や上場投資信託(ETF)から選んだ方がいい。

NISAを使った資産運用のスタイルは以下の通りだ。
  • 選んだ投資信託かETFを非課税枠の100万円以内で毎年購入する
  • 5年後に5年前に購入したものを利益が出ていれば売却する
  • 出ていなければその年の非課税枠に振り替える
これはいわゆるバイアンドホールド戦略である。購入したものを5年間か10年間のどちらか、値上がりするまで保有し続けるのがNISAの運用スタイルだ。

NISAは以前説明した長期分散投資には適していない。リバランスによる資産の売買が、NISAの非課税期間と非課税枠を無駄に使ってしまうからだ。すべてのアセットクラスが値下がりしたときにもリバランスが必要で、このときには損失が出る可能性もある。

私はどうしているかと言うと、今年はリバランスで生じた外国債券の購入をNISAで行った。外国債券は特定口座にも持っているので、リバランスによる売却はそちらで行い、NISAの外国債券には触らないつもりだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿